賃貸Q&A
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日常清掃って重要?
Q.退去する入居者に理由を尋ねたところ「入口や共用部分が汚れていて友達を呼ぶのに恥ずかしかった」と言われてショックでした。私が少なくとも月に一回以上は清掃しているのですが、それでは足らないでしょうか?
A.賃貸物件のエントランスや共用部分は定期的に清掃する必要があります。それを「日常清掃」と呼ぶことにしましょう。
もちろん日常清掃の目的は「綺麗に保つため」です。綺麗に保つために、どのくらいの頻度で掃除すべきでしょうか。
月に一回では足らないと思います。少なくとも週に一回は必要ではないでしょうか。Q.毎週ですか?何のために、そんなに綺麗にするのですか?
A.「綺麗に保つ」一番の理由は、借主さんに永く住んでもらうためです。
退去された方が言っていたように、居住環境が汚れていることは、そこで暮らす人にとってストレスとなります。
綺麗好きな人なら、毎日でも自分で掃除をするでしょう。でも賃貸住宅の共用部分を掃除する借主はいません。
友達も呼べないなら「いつか引っ越そう」と考えても不思議ではありませんね。二番目の理由は、部屋に案内されてきたお客様に、良い印象を持ってもらいたいからです。
お客様は「この物件に決めるかどうか」の判断を、室内を見る前に決めるときがあります。
まず外観を見て、ゴミ置き場が乱れていたり、タイヤ等が積まれていたらどう感じるでしょう。
次に、部屋に行くまでのエントランスや通路があまりに汚れていたら、部屋を見る前に「ここはやめよう」と決めてしまいます。
どんなに室内が新しく原状回復されていても、そのマイナスを埋めることは難しいと思います。三番目の理由は、定期点検ができるということです。
週に一回以上は清掃のために現場に行くので、その際にチェックすることができます。
たとえば、通路に無断で自転車や段ボール等の私物を置いているのを発見したら、その都度、張り紙などで注意を促すことができます。共用灯の球切れや、駐輪場やゴミ置き場の状態もチェックできます。
事前に対処できれば、クレームに発展する前に防ぐことができるのです。
ついでに、募集中の部屋の窓を開けて、空気を入れ替えることもできます。
車も衣類でも同じですが、手入れをして綺麗に保てば長持ちするはずですね。Q.どの程度の清掃をすれば?
A.日常清掃の基本は「掃き掃除」と「拭き掃除」の簡単な作業です。
廊下や階段部分を箒(ほうき)で掃いて、材質によっては床にモップをかけて、手すりやドアやガラス部分を拭くのが基本作業です。
そして、ゴミ置き場や駐輪場、駐車場などが乱れていれば処理をします。
空室対策としても、メンテナンスのためにも、日常清掃は重要だとご理解ください。