2024年4月 賃貸業界のニュースから 齋藤 | さいたま市の賃貸は株式会社 別所不動産にお任せ下さい!

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2024年4月 賃貸業界のニュースから 齋藤

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  • 2024年4月 賃貸業界のニュースから

        

    「おとり物件」が減少。相続登記の義務化。能登半島の住宅事情など。

    SNS普及で「おとり物件」が大幅に減少
     不動産ポータルサイト「HOMES」を運営する株式会社LIFULL(東京都)が、「おとり物件」に関する調査結果を発表。おとり物件とは、存在しない物件や契約済みで取引不可能な物件、取引する意思のない物件の3種類を指します。2018年度のおとり物件数は2,212件でしたが、2022年度は126件に激減しています。この減少の背景には、SNSの普及により架空の物件広告が難しくなったことがあります。今の時代、悪いことはすぐに広まるので、信用問題を起こしてまで集客することが「割に合わない」と理解されたのでしょう。また、不動産事業者のコンプライアンス意識の高まりも影響しているようです。
     
     架空物件の減少とともに、契約済みなのに、ポータルサイトに掲載され続ける物件も、「おとり物件」と指摘されるようになりました。LIFULLの調査では、半数以上の不動産会社で、募集終了した物件の掲載を取り下げに1日以上を要しているそうです。意図せずに「おとり物件となってしまっている」と言えるでしょう。根本的な解決策としては、不動産管理会社と仲介会社がシステムで連携するなどがありますが、設備投資が必要でもう少し時間がかかりそうです。監督官庁によると、募集終了とは「入居申込みがあった時点」と定義されています。しかし、実際には審査で落ちるケースも少なくなく、2番手や3番手の候補者募集のために残したいという考えも理解できます。このような現場の実情と、「申込み済みなのに掲載されている」という非難との間に隔たりがあることも課題として考える必要があります。

     また、おとり物件が巧妙化している事実も確認されました。安い家賃で数ヶ月の短い定期借家契約を結び、再契約時に家賃が大幅に上がるという条件なので、賃料に魅力を感じて問い合わせたものの内見を希望する人はおらず、反響後に他の物件へ誘導する目的で掲載しているようです。架空物件では無いため、指摘しづらい面がありますが、これも立派な「おとり物件」なので注意が必要でしょう。

    4月1日から不動産の相続登記が義務化
     今年4月から相続登記が義務化され、不動産の相続を知った日から3年以内に登記申請をしなければならなくなります。4月1日に相続した不動産も義務化の対象になります。3年以内に登記を行わない場合、10万円以下の罰金が課される可能性があります。ちなみに、罰金を支払っても登記義務は消滅しないため、早く登記する以外に手はありません。国交省の調査では全国の所有者不明の土地は約410万ヘクタールにもなり、九州全土を超える規模まで増えてしまっています。所有者不明の土地問題を解決し、公共事業の進行や災害復興をスムーズに行うために導入されました。相続登記せずに不動産を継いだ人が亡くなった場合、次の相続人は土地の存在を把握するのが難しくなります。仮にその不動産が相続財産であることを知っていたとしても、誰がどれだけの割合で所有しているのかが不明なため、財産の詳細を調べる作業は非常に複雑になります。後の世代に面倒をかけないため、なるべく早い対応が必要になります。

    能登半島地震で生活再建を阻む住宅事情
     1月1日に発生した能登半島地震では、2000棟以上の家屋が被害を受けました。半島という地理的な制約と主要道路の寸断により復旧作業は難航しています。地元の不動産関係者によると、高い持ち家率という北陸の伝統と賃貸住宅の不足、能登地方の広大な屋敷と大家族文化が生活再建を遅らせているそうです。結果として、家族向けの賃貸住宅を探すことが困難で、行政による家賃補助「みなし仮設」の提供が追い付いていません。一方で、今回の震災では「ムービングハウス」と呼ばれるコンテナ型の移動式木造住宅が仮設住宅として利用されています。平屋建てで、冷暖房完備、水洗トイレや浴室、台所、収納を備えており、断水対策として受水槽と浄化槽が設けられていて、窓には断熱性の高いトリプルガラスが採用されています。さらに、全国からキャンピングカーが被災地に貸与されていて、震災ボランティアや医療班の拠点として使われています。石川県で、すでに輪島市、珠洲市、七尾市を含む複数の市町で、計1,248戸の仮設住宅建設が始まっていまる一方で、すぐに使える移動式住宅、コンテナハウス、キャンピングカーなどが役立っている事実は、災害時の住宅再建策として貴重な事例となりそうです。

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