賃貸経営塾
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No.32トラブル・クレーム対応シリーズ 「漏水のトラブル」
今回は「漏水トラブル」を取り上げます。 まず、漏水で多いのは雨漏りが原因による ものです。雨漏り漏水は、建物の構造や種 別に関わらず、老朽化や施工不良によって 発生します。雨漏り漏水で困るのは、原因 となる場所の特定に時間と手間がかかるこ とです。
今回は「漏水トラブル」を取り上げます。 まず、漏水で多いのは雨漏りが原因によるものです。
雨漏り漏水は、建物の構造や種 別に関わらず、老朽化や施工不良によって発生します。雨漏り
漏水で困るのは、原因となる場所の特定に時間と手間がかかることです。大型RC造だと、
かなり大掛かりな調査が必要となることがありますので、入居者さんのストレスが貯まりますし、
管理会社としては大雨が降る度にドキドキ状態となります。
出窓の上部や、バルコニー、 屋根の瓦、共用廊下や外壁のクラック等、 雨漏り箇所によって
異なりますが、水を流 して試しながらの修理になるので、原因を 特定するまで長期化する事が
多いのです。 このときの管理会社の対応としては、連絡を受けたらすぐに現地に行って、入居者
さ んの話をよく聞いて、漏水している部分の写真撮影をして、今後の業者による修理の 流れを
詳しく説明するところか ら始まります。 晴れた日にハシ ゴや足場で怪しい個所を調査して、
まずは取り急ぎコーキング等で簡易的な処理をして様子を見ます。これで漏水が無い事を確認
できれば、外壁塗 装等を実行して、内部も復旧して「無事完 了」となりますが、なかなか簡単には
事は 進みません。雨漏り漏水の対応で最も注意 する点は、解決まで長期化しやすいため、
入居者さんの感情に最大限の配慮をする、ということです。
つぎに雨漏りではない室内漏水では、原因が入居者さんの過失により起こるケースがあります。
代表的なのは、洗濯機のホース外れ、風呂の排水詰まりを放置して起こるあふれ、トイレを詰まら
せた事によるあふれ、などが3大原因でしょうか。原則として入居者さんに過失があるときは、個人
賠償保険・借家人賠償保険が使えます。 さらに、入居者さんの過失ではない漏水と しては、設備の
老朽化による継ぎ目からの漏水、銅管のピンホール漏水、排水管清掃 を長い間実施していない為に
起きた排水の逆流、などが起こります。
この建物設備の老朽化による漏水は、原則的に保険の対象外となるので注意が必要です。例外として、
漏水特約等が附いていると、保険会社により手厚い保障もありますので、入居者への賠償を目的とした
「施設賠償保険」等の検討が必要となるでしょう。