賃貸経営塾
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No.31 トラブル・クレーム対応シリーズ 「騒音のトラブル」
騒音は賃貸物件の代表的なトラブルです。 このトラブルを次の4つに分けて対応を考 えます。①入居者が騒ぐ音、②入居者の配 慮不足による音、③住宅設備による音、④ 普通に暮らしている音、です。まず①は、 飲み会や麻雀などが代表的ですが、騒音元 が特定できるので一番対処がしやすいとい えます。
騒音は賃貸物件の代表的なトラブルです。 このトラブルを次の4つに分けて対応を考 えます。
①入居者が騒ぐ音、
②入居者の配 慮不足による音、
③住宅設備による音、
④ 普通に暮らしている音、です。
まず①は、 飲み会や麻雀などが代表的ですが、騒音元 が特定できるので一番対処が
しやすいといえます。騒音元に直接注意をして改めてい ただきます。改めるまで注意し、
それでも 止めない確信犯なら退去をお願いします。
②の「配慮不足 による音」は入居 して間もない時に よく発生します。 特に鉄筋コンク
リ ートの物件に引越 してきて、テレビ の音を大きくたり 部屋の中で運動し たり、自分の
出している音が響いていない と思い込んでいる事が理由となります。 「結構響くものなん
です」と教えてあげる と、気をつけてくれるようになります。 もし騒音元の部屋が特定
できないときは、 手順1として
書面で全世帯に注意文書を配 布します。この書面のポイントは、何月何 日何時頃、
どんな音がしていたかを明確に して書くことです。手順2として、書面配 布でも止まない
場合は、騒音元と思われる入居者へ訪問しますが、最初は「○○さん のお宅では音が
聞こえませんか?」という ふうに尋ねます。
共同住宅なので思ってる 以上に音が響いてしまう、ということを伝 えると、「自分かも
知れない」と改善してく れることが多いのです。
③の「住宅設備による音」は設備や構造 上の問題で音が発生する事があります。
代表的なのは玄関ドアを閉める音。これは ドアクローザーの調整で直ります。室内建
具の開閉音は、建具の閉まりが悪いと力を 入れて閉めるので音が出てクレームになり
ます。これも調整修理をします。風呂場や トイレの換気扇からの異音や、洗濯機の
振 動音、全自動洗濯機の使用時に良く発生す る「ウォーターハンマー現象」という音
な ど、それぞれに対処します。
④の「普通に暮らしている音」は、音を 出している側が通常の使い方をしている可 能性
が高いケースです。そのときは、クレ ーム元の入居者宅に訪問して音の大きさを 確認
する必要があります。担当者が「この 音がうるさいかどうか」の許容範囲を判断 します。
確かにうるさい時は、「かかとで歩 かない」などの注意や、「ドアの開閉を静かに」など、
具体的な内容を書いた文書を全 世帯へ配布します。それでも改善されず、 再度の文書
配布でもダメな場合は、直接騒 音元へ訪問し、丁寧に歩き方や音が響いて いる事への
対応のご協力をお願いします。
音を確認して担当者が「許容範囲内」と判 断した時は、騒音を訴えている方に問題が
あるかもしれません。過剰反応や神経質な 方には、貸室を移動していただくか、場合
によっては退去を促す方向で話を進める場 合もあります。神経質な方がそのまま住み
続けた場合、過剰反応の苦情で通常使用し ている入居者さんが出ていく事になってし
まうケースを防ぎたいからです。このよう に、4つに分けてみると、対処法が分かり
やすくなります。